素材辞典

[DICTIONARY]


石鹸素地


ハンナの石鹸素地原料は、馬油・エタノール・水・グラニュー糖・パーム油・グリセリン・水酸化ナトリウム・精製塩・トレハロース(じゃがいもやとうもろこしなどの糖分)。

以上を釜焚鹸化法(ホットプロセス)で製造していますので、エタノールや水酸化ナトリウムが石鹸内に残留する事はありません。

釜焚鹸化法(ホットプロセス)は、油脂に水酸化ナトリウム(NaOH)または水酸化カリウム(KOH)を加え攪拌し、加熱して鹸化(石鹸化)させます。天然のグリセリンが石鹸にそのまま残るのが特徴です。良質な石鹸を製造する為には、熟練した職人の勘や技術が必要となります。また、シリアのアレッポやフランスのマルセイユなど古来から石鹸を製造してきた所で今でも行われている製法です。

釜焚鹸化法には塩析を行う方法がありあります。塩析を繰り返すことでグリセリンなどは失われますが、石鹸の純度は高くなり、脂肪酸ナトリウムそのものの石鹸となります。また、長い時間をかけて冷却・熟成・乾燥させる(枠練り)為、溶け崩れしにくい石鹸になります。ハンナの石鹸が溶け崩れせず長持ちするのはこの為です。




竹酢液


主成分である酢酸には臭いを抑制する働きがあり、また水の分子を小さくし皮膚への浸透性を高くする作用があり、その次に多いポリフェノールは、かゆみの元となるヒスタミンの放出を抑える作用があるとされています。

素肌を弱酸性に保ち、皮膚の新陳代謝を促し角質を収れん(引き締め)させ、新しい角質細胞を活発に作り出す働きがあります。また、水虫の治療に有効な抗真菌性がある事が知られています。

製法は、竹炭を焼く時に出る煙を冷却して得られた水溶液で、pH2.5~3.5の強酸性の液体です。

成分中の80~90%が水・10~20%が有機化合物です。酸類・フェノール類・中性物質類・カルボニル類・塩基性成分など、その数は200種類以上に及びます。これらの多様な成分が複合的に働き、ヒトは古くから、殺菌・止痒・消炎・消臭・抗酸化性など様々な作用を利用して来ました。




はちみつ


はちみつは世界最古の薬の一つと言われ、各国の古い薬の文献に登場しています。

栄養価が高いので内服用としてはもちろん、その殺菌力から外傷や皮膚病の治療薬としても使われてきました。はちみつは実は医薬品として指定されています。禁忌事項としては、1 歳未満の赤ちゃんが食べる事によって、乳児ボツリヌス症にかかる事がありますので注意してください。 

成分中のグルコン酸には、殺菌作用があります。 また、強い殺菌力を持つ過酸化水素を作るグルコースオキシターゼという酵素も含まれています。 この為、ダブルで殺菌効果を発揮します。

粘り気のあるとろりとしたテクスチャーは、栄養成分にプラスし、「傷んだ肌や粘膜の修復を助ける」という効果があります。紫外線で日焼けした肌や冬の乾燥した肌に、しっとりとした保湿効果を実感出来る事でしょう。

はちみつはどうやって出来上がるのでしょう。花の咲く季節、ミツバチが花の蜜(花蜜)を採集し、巣に帰ってから吐き出し貯蔵したものです。ミツバチはそれを体内で自身が持つ酵素によってブドウ糖と果糖に分解します。その蜜は巣に持ち帰った時点では、水分量70%と水っぽい状態ですが、それを巣の中にいる貯蔵係のハチに口移しで渡し、保管します。

貯蔵係のハチは、自らの羽で羽ばたいて水分を蒸発させます。水分量20%になるまで濃縮されたら、巣作り係のハチが蜜ろうによって蓋をし、じっくりと時間をかけて熟成され、はちみつが出来上がります。1匹のハチが一生で集められるはちみつの量は、わずかティースプーン1杯分と云われています。




アルギン酸ナトリウム


胃薬や食品にも利用されている海藻エキス(水溶性食物繊維)の事で、マンヌロン酸とグルロン酸が多数結合した多糖類です。

その粘着性から、化粧品の安定性・感触の改良や保湿性保護膜を作る為にも用いられています。

ハンナの石鹸の泡持ちの良さは、このアルギン酸ナトリウムによるものです。肌への作用としては、皮膚に付着した老廃物を除去する効果が期待出来ます。

アラメ・カジメ・コンブ・ワカメなどの海藻(褐藻)に含まれるアルギン酸を抽出し精製した後、ナトリウムで中和して製造されます。水に溶けて、無色の粘度のあるコロイド溶液を形成し、ヌルヌルとした感触が得られる様になります。




珊瑚カルシウム


ハンナの石鹸や入浴剤では、風化造礁サンゴを未焼成で微粒子パウダー化した食品グレードのものを使用しています。

その一粒一粒に無数の微小な穴があり、毛穴の汚れ・皮脂・古くなった角質など、余分な物だけを肌に負担をかけず吸着してくれます。また同時に、たっぷりのミネラルが潤いを与えてくれます。 

海から集めたバランスの良いミネラルが豊かに詰め込まれたサンゴの粒。中でも見逃されがちなのが「微量ミネラル」と呼ばれるもの。わずかな量でも(多過ぎるといけません)私たちの体の機能を正常に働かせるのに大きな役割を担っています。

風化サンゴは以下の23種類のミネラルを含有しています。

カルシウム・マグネシウム・ナトリウム・カリウム・リン・硫黄・珪素(SiO2として)・鉄・アルミニウム・ストロンチウム・フッ素・クロム・コバルト・ニッケル・マンガン・銅・亜鉛・モリブデン・パナジウム・リチウム・ヨウ素(ヨウ化物イオン)・ホウ素・セレン




フランキンセンス

天然エッセンシャルオイル(精油)です。和名は「乳香」で、古くから匂い袋に忍ばせたり、お香などにも使われたりしています。

フランキンセンスの木は中東など、とても乾燥した荒野に生えていて、地元の人たちは古くから、肌の乾燥を防ぐ為に用いて来ました。木の幹が傷つけられると、そこを修復しようと樹脂が分泌されます。この修復という性質を利用して、肌の細胞を再生し、活性化してくれるのです。

しわが目立つ老化した肌や乾燥した肌などに効果を発揮します。せきやのどの痛み、気管支の辛い症状にも効果があります。

古くはエジプトで祈りの儀式に焚かれ、神聖なその香りはリラックスを促し、平常心へと導いてくれます。

フランキンセンスはカンラン科の樹木で、別名オリバナムと言います。アロマでは、この木から得られる樹脂を水蒸気蒸留したものを使用します。フランキンセンスは、中世フランス語で「真の香」を意味します。

その歴史は古く、旧約聖書によると、キリストが誕生した時、東方の賢者3人がそれぞれ貢ぎ物を持ってやって来ました。ミルラと黄金、そしてフランキンセンスの3種類です。

ミルラはフランキンセンス同様、カンラン科の植物から得られる樹脂で、和名は没薬。ミイラの防腐剤としても使われました。「偉大な医師の証」で、清らかな肉体の象徴です。

黄金は「偉大な商人の証」で、神への愛を象徴します。そして、フランキンセンスは「偉大な預言者の証」で、神への礼拝を意味します。この3つの貢ぎ物のうち、キリストが選んだのはフランキンセンスだったと云われています。




パチュリ


天然エッセンシャルオイル(精油)です。インドや中国の伝統医療で使われてきた植物です。インドでは衣服の香り付けに使用されていました。乾燥させたパチュリの葉を衣服に挟む事で、防虫剤にもなりました。

肌へは皮膚を柔らかくするエモリエント効果(皮膚軟化作用)があります。また、強い殺菌作用はニキビやヘルペスにも効き、炎症を静め痒みや湿疹を防ぐ効果もあります。収れん(引き締め)・血行促進などに優れており、乾燥肌に有効という事もあり、皮膚の悩みに広く効果的で、スキンケアにとても向いている精油です。

湿った土や墨汁の様な独特な芳香成分の作用により精神の安定に役立ちます。その為、考え過ぎや気の使い過ぎのヒトの気持ちを楽にします。官能的な喜びや、創造的な表現を促す働きもあります。

草丈1m程の多年生のハーブ(シソ科)で、東南アジアの標高900~1800mの地域に自生しています。紫がかった白い花を咲かせます。原産地はインドネシア・インド・マレーシア・パラグアイなどで、豊かに肥えた土地で生息し1mほどの草丈に育ちます。抽出は水蒸気蒸留法で得ます。

別名パチョリ、また漢方ではカッコウ(霍香)と呼ばれ、古くから薬草として知られ、虫除け・解毒剤・浴用、漢方では下痢嘔吐・解熱剤として使用されてきました。




馬油


火傷・肌荒れ・ひび・あけぎれ・切り傷などの民間治療薬として広く知られています。また食用にも使えて副作用がないとされ、医師の処方がなくても安心して用いられてきました。漢方を扱う病院でもアトピーやニキビのなどの治療薬として処方されています。

馬の油は人の皮脂と最も近いとされる天然保湿オイルです。その脂肪酸の組成はリノール酸・オレイン酸・アラキドン酸・リノレン酸などの不飽和脂肪酸の割合が非常に似ています。

その為、皮膚に馴染み、すばやく浸透していきます。また油膜で細胞を保護したり細菌類の侵入を防ぎ、角質層からの水分の蒸発を防ぎ、皮膚の潤いを保ちます。また、新陳代謝を活発にし細胞を活性化させる働きがある為、肌のキメを美しく整えます。

他にもシミ・ソバカス・日焼けした素肌の回復を促進する作用がある事が知られています。

その歴史は古く約4000年前の中国騎馬民族の時代から利用されていた様です。 5~6世紀頃には中国で活躍した名医:陶弘景が著した「名医別録」に「馬の油は“髪を生ず”」と記している事から、薬用として用いられていたと推測する事が出来ます。

日本へ伝わったのは奈良時代に日本に渡来した鑑真和尚一行が、薩摩(鹿児島県の西半分)に上陸し、奈良の都に北上する途中、大宰府で馬の油の効能を伝えたと語り継がれ「火傷や怪我には馬の油が一番」と伝えられています。




アンズ核油

杏(あんず)の種から採れる希少なオイルの事で、アプリコットカーネルオイル・杏オイルとも呼ばれ、若いヒトの肌にたくさん含まれているパルミトレイン酸が豊富に含まれています。

特に「加齢で出来るイボが取れる」と、古くから民間療養として親しまれて来ました。この加齢によって出来る「脂漏性角化症」は長年、紫外線を浴びる事により、皮膚が老化して出来る良性の腫瘍ですが、首など目立つ所に出来ると気になりますよね。

他にもアンズ核油の成分は、肌の代謝を上げて肌のターンオーバーを早める作用があり、肌の酸化を守るビタミンE、美肌効果があるビタミンAなども豊富にありますが、なんと言っても一番実感出来るのは、硬くなった角質が柔らかくなる優れたエモリエント効果(皮膚軟化作用)です。

オイルと聞くと、脂性肌には使えないのではないか?と思えますが、このアンズ核油は「乾燥肌の方には潤い」を「脂性肌の方には皮脂の分泌を調整」してくれる優れものです。

髪に良いオイルと言えば椿油が挙げられますが、椿油よりオレイン酸が少なく、代わりに多価不飽和脂肪酸のリノール酸が多いので、髪に対してよりさっぱりした使い心地になります。頭皮の皮脂が多かったり髪がべとつきやすい方にもお勧めです。

中国が原産で、ローマ人によって南ヨーロッパへ伝わった後、中東にも伝わりました。今ではアメリカにも生息し、フランスでは商業用として盛んに栽培されています。

中国では古代から杏を食用にも薬用としても利用して来ました。その歴史は古く、楊貴妃が愛用していたと伝えられています。杏の種子の仁を搾って製造されます。また粉にしたものはご存知、杏仁豆腐(薬膳料理の一種)の原料になりますが、今市場に出回っているものは、実際に杏仁を使ったものは少ない様です。




シアバター(未精製)


西アフリカ〜中央アフリカに生息するシアの木(アカテツ科シアバターノキ)の実から採れる植物性油脂の事で、薬品として傷や火傷の治療、筋肉痛・リュウマチ・白髪・脱毛予防など、古くから万能薬として用いられています。

肌馴染みの良いオレイン酸、ステアリン酸が主な成分で、トリテルペンアルコールやトコフェロール(天然ビタミンE)をはじめとした豊富な微量成分が多く含まれています。

幅広いボディケアに向き、保湿力がとても高く、お肌に良い栄養をたくさん含んでいます。また肌の構成成分に近い成分を多く含んでいる為、皮膚に吸収されやすく浸透性が高い事でも知られています。

常温では固形の為、オイルではなく「バター」と呼ばれています。常温で固形の状態から約36℃の融点(ヒトの手のひらで温めると)で、すぐに溶けてなめらかなクリーム状になり、全身に馴染みます。

肌をふっくら柔らかく整えてくれるだけでなく、親水性があり肌を柔らかくするエモリエント効果(皮膚軟化作用)があります。髪や爪にも使えて、夏の紫外線やエアコン、冬の乾いた空気など1年中、乾燥から全身を守ってくれます。

強く照りつける太陽と激しい乾燥にさらされ、植物が生育しにくい西アフリカ周辺のサバナ気候。その過酷な自然環境の中で自生し、高さ15mまでの巨木に成長するのがシアの木です。樹齢は200~300年と長く、最初の実を付けるまでに15年もの歳月がかかります。その小さな木の実は、アボカドに似た肉質の果実で、果肉は食用に、シアナッツと呼ばれる種子から取り出したシアカーネル(胚)が、シアバターの原材料となります。

赤道直下のガーナでは、1年中強い日差しが降り注ぎます。そんなガーナでは、未精製シアバターを強い日差しから赤ちゃんを守る為に塗布します。未精製シアバターはSPF7前後の日焼け止め効果があると言われています。これは日光に肌を当てると10分で肌が赤くなってしまう人が、その7倍つまり70分赤くならずに済むというレベルのものです。未精製シアバター100%は、化学物質など一切含まれてません。発がん物質の心配もなければ、赤ちゃんやペットが舐めても全く問題が無く、安心な日焼け止めとして利用されています。



月桃


天然エッセンシャルオイル(精油)です。沖縄や台湾に自生するショウガ科の植物で、沖縄では古くから美肌目的や抗菌・肩こり・アトピー治療・消臭・防虫作用など多くの効果を発揮してくれる治療薬として愛用されてきました。

成分中のポリフェノールは赤ワインの34倍で高い抗酸化作用があり、老化の原因である肌の酸化を緩和しハリや潤いをもたらせてくれます。殺菌効果も高くニキビ・あせも・かぶれにも良いとされ、また最近の研究で頭皮の環境改善にも良い事が分かって来ました。

甘酸っぱいフローラルなショウガの香りが不安・緊張・迷いを解き放ち、平和を与えてくれます。

沖縄に生息する月桃にはシマ月桃とタイリン月桃の2種類あります。シマ月桃はタイリン月桃より抗菌作用物質であるチモールが8.5倍と高い数値で、ハンナで採用しているのは、石垣島のシマ月桃です。本月桃または原種月桃などとも呼ばれています。水蒸気蒸留法で月桃オイルを抽出します。 採取率が少なく大変希少なオイルです。




黒色天然岩塩


一般的な食塩の成分はほぼ塩化ナトリウムなので「塩辛い」だけですが、天然の岩塩には豊富なミネラルが含まれています。ハンナでは入浴剤(バスソルト)にパキスタン産ヒマラヤ岩塩を使用していますが、岩塩には保湿効果があり、一定のスキンケア効果が期待出来ます。 

岩塩を含んだお風呂に入る事で温浴効果が高まり、大量の発汗によって新陳代謝も高まり、お肌の調子を整えてくれる他、デトックス効果も期待出来ます。

岩塩の成分は、ナトリウム・鉄・カルシウム・カリウム・マグネシウム・銅・亜鉛があり、更に黒色岩塩には硫黄が含有されていますので、ご自宅で気軽に硫黄泉体験をお楽しみ頂けます。

硫黄泉は「痰の湯」と云われる通り、痰を出やすくするので慢性気管支拡張症等に、また、炭酸ガスと同様に末梢毛細血管を拡張させる為、動脈硬化症やしもやけ、頸肩腕症候群等にも良いとされています。心臓の冠状動脈、脳動脈も拡張させるので心臓疾患にも応用されます。浴用禁忌としては、皮膚・粘膜の過敏な方には向きません。

約4億年前、太古の地球は度重なる地殻変動を起こし、海水を陸地に閉じ込め「塩湖」と呼ばれる湖を作りました。その塩湖の水がマグマの熱によって干上がり、残された塩分が地下の「岩塩層」と呼ばれる巨大な塩の結晶になりました。

やがて標高8000mを超える地殻変動の末、岩塩層の広大なヒマラヤ山脈が誕生したのです。ヒマラヤ山脈の麓には、約4億年の月日が過ぎた今でも、かつてアンモナイトが泳いでいた太古の海が岩塩として眠っています。